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今からさかのぼること、190年近く前 1821年にイギリスの科学者マイケル・ファラデーが 世界で初めて電磁回転のモーターを作ったそうです。 今の私達の生活に欠かすことの出来ないモーターですが、当時は驚きの発見だったでしょうね。 今回はファラデーがはじめて作ったモーターになるべく近い形のものを作ってみたいと思います。 ファラデーが作ったモーターは 左の図のような仕組みでした。 @ 水銀が入った容器に電極を固定し、 棒磁石が動くもの。 A 水銀が入った容器に棒磁石を固定し、 電極が動くもの。 @とAに同じ向きの電流を流すと、 反対向きに回転をします。 今回はAの方に挑戦です。今は水銀を使うことが出来ないので、 磁石にアルミホイルを巻いて電流が流れるようにします。 用意するもの ・磁石(※1)・銅線(※2) ・ティッシュの空き箱 ・アルミホイル ・単3アルカリ乾電池2個 ・クリップ1個 ・セロテープ ・※1 磁石は 850ガウス直径1.2p のフェライト磁石を6個使用しています。 直径1〜2p くらいのもので、なるべく強力なものがいいと思います。 ホームセンターなどで購入することが出来ます。 ・※2 銅線は、太さ0.55o くらいのもの。ダイソーで購入出来ます。 作り方・やり方 @ ティッシュの空き箱の上の方を写真のように切り取り、 AとBに穴を開けます。 Aは1p幅のアルミホイルが通るくらい、 Bはクリップが通るくらいの大きさです。 A 単3アルカリ乾電池2本を直列にしてセロテープでとめておきます。 (このとき、極の間に隙間が出来やすいので注意しましょう。) クリップをプラス極にキッチリ接触するようにはさんで セロテープでとめておきます。 B 磁石をアルミホイルで包みます。 黄色の輪のところがなるべくスムーズになるように しておきます。 C 25p×8p 程度の大きさのアルミホイルを折って 1p 幅の電線を作ります。 D Bの磁石にCの電線を貼り付けてから、電池とともに ティッシュの空き箱に写真のようにセットします。 E 銅線を適当な長さに切ってから、 上の方はクリップにかけられるように折り曲げ、 下は磁石から2o くらい長くなるような長さにします。 これで完成で〜す! それでは回してみましょう。 アルミホイルの電線を電池のマイナス極に接触させます。 なぜなの解説・原理 なぜ、このように銅線は磁石のまわりを回転するのでしょう? これはおなじみの 「フレミング左手の法則」ですね。 @ 磁石から、磁界が発生しています。 A 電流はプラス極から銅線を伝わって流れてきます。 銅線は斜めに傾いているので、 横向きの成分と下向きの成分に分けて考えます。 下向きの成分は磁界と平行しているので、電磁力は起きません。 点滅している横向きの成分が磁界と直交しているので、時計回り方向の電磁力が発生してクルクル回るのですね。 電磁力を受けて回転するので、これを電磁回転と言います。 この法則って、フレミングさんがこの現象を見つけたから 「フレミング左手の法則」って言うんじゃなかったのね・・・ フレミングは1849年イギリス生まれ(ファラデーより58歳年下です)その後大学講師をしていました。 1880年代に電流と磁場の関係をわかりやすく学生に説明するために、 「フレミング左手の法則」と「フレミング右手の法則」を考えたそうです。 さて、本題のファラデーは1791年にイギリス生まれ、貧しい生活だったそうです。 小学校しか卒業できず、その後 製本工場で働き始め、そこで科学系の本に出会ったことで科学に興味を持つようになりました。 その後、電磁誘導や電気分解の原理の発見、 79種類もの合金鋼やなんとステンレスの開発まで行っていたとは驚きです。 (そういえば、もともと鍛冶屋の息子さんだった・・・) 今でも静電容量の単位 ファラッド(F)に名前を残しています。 あ、マイケル・ファラデー だから よく聞くマイクロファラッドはフルネームで残したんあだぁ〜!? あはは・・・このマイクロは10-6 で〜す。恥ずかしいので小さい文字で書いておきました。(^^; さてさて、ファラデーがこの実験を行なったのは、30歳のときなんですね。 この実験を行う 22年前(1799年)にボルタが電池を発明しています。 また、ほんの1年前(1820年)には、 アンペールが電気力学の理論(平行に並べた2本の導線に同じ方向に電流を流すと引き合うが、 逆向きに流すと反発する)を確立したり、エルステッドが電流の磁気作用を発見しています。 このエルステッドの論文を読んだファラデーは、今回の装置を考えついたそうです。 しかし、この1821年には「電磁回転」を発見したものの、 有名な「電磁誘導」の発見はその10年後の1831年のことになるのです。 次回は、その電磁誘導に関する実験に挑戦してみたいと思っています。 「智恵の楽しい実験教室」 「智恵の楽しい実験教室 各号の紹介」 「おもしろ実験と自由研究」 「色の3原色と光の3原色」 光の3原色(加色混合)と色の3原色(減色混合)の違いをシュミレーションしながら計算方法まで解説しています。 「プラコプターを飛ばそう!」 簡単に出来て、子供たちも飛ばすことに夢中になる実験です。 「行ったり来たり」 ゴムの弾力エネルギーを運動エネルギーに変換。振り子も位置エネルギーを運動エネルギーへ。何だか似てますね。 「フランクリンモーター改良版」 静電気で回る、フランクリンモーター。送電線の絶縁効果を高めたので、よくまわります。 「踊るセメダイン」 表面張力に注目し、わかりやすく解説をしています。 「ファラデーの電磁回転」 世界初の電磁力で動くモーターの作り方と原理、ファラデーの功績を紹介。 「ファラデーの電磁誘導」 1831年にファラデーが発明した電磁誘導の説明と実験を紹介。 「電磁調理器を使ってUFOを飛ばそう!」 電磁誘導を利用して加熱する仕組みの電磁調理器を使って、アルミホイルを浮かせます。 「ピカピカモーター」 1.5vの乾電池1個では点灯しないはずの発光ダイオードが電池1個でクルクル回転しながら点灯します。 「モーター発電&逆起電力」 モーターは発電機と同じ構造をしていること、モーター回転しているときには逆起電力が発生する仕組みがわかります。ヘンリーの功績も紹介。 「単極モーター」 「単極モーター」は電池、くぎ、磁石、導線があれば、簡単に出来ておもしろいほど回ります。回る原理はくぎからの漏れ磁束が起因してると考えます。フェライト磁石とネオジム磁石の特徴も解説。 「ミニ掃除機」 ミニ掃除機は簡単な工作で作れます。応用版として自動掃除機にも挑戦! 「イライラ棒」 「イライラ棒」は回路を2回路にしたことで、電極棒がコースから離れてもライトが点灯し続けます。 「電気ブランコ」 「電気ブランコ」はフレミング左手の法則を利用してゆらゆら揺れます。スイッチを工夫したことで電池が持続する限り揺れ続けます。 「イライラ棒」 「イライラ棒2」はリレーを使って自己保持回路を作ることで、電極棒がコースから離れてもブザーが鳴り続けます。最も簡単な自己保持回路の説明を動画でわかりやすく解説しています。 「風船紙コプター」 「風船紙コプター」は風船から出る空気の圧力を利用して、回転しながら上昇をします。 「温風かざぐるま」 「温風かざぐるま」は対流を利用してクルクル回ります。 「くるくる糸」 「くるくる糸」はベルヌーイの定理(流速の速いところでは気圧が下がること)を利用して糸がクルクル回ります。 「アイスキャンデー」 「アイスキャンデー」は氷と塩を使ってマイナス20℃の状態を作り、ジュースを凍らせます。凝固点降下の説明もあります。 「不思議なペットボトル」 「不思議なペットボトル」は水を少し入れただけでどんどんお水が出てきます。大気圧と水圧に注目して考察してみました。 「ファラデーの電磁回転 左側の装置」 「ファラデーの電磁回転 左側の装置」1821年にファラデーが作った世界初のモーターの実験装置の左側の装置の回転方向を検証します。 「電気分解と燃料電池」 「電気分解と燃料電池」は水に食塩を入れて電気分解を行い、その後電気分解で発生した気体(水素と塩素)を使ってモーターを回したり発光ダイオードを点灯させます。 「ガウス加速器」 「ガウス加速器」は磁界に置かれた鋼球(パチンコ玉)がポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)を持ち、それを運動エネルギーに変換しながら速度を上昇させていきます。 「くるくるマグネット」 「くるくるマグネット」は磁石2個の間にCDをはさみ、下側の磁石を斜めにした状態で移動させると、上の磁石がクルクル回転します。上の磁石にマスコットを乗せて簡単なおもちゃを工作します。 「コヒーラ」 「コヒーラ」は圧電素子を押して高電圧による火花放電で電磁波を発生させ、その電磁波でアルミホイルの酸化皮膜を破り、モーターを通電状態にします。 |