| 今回は単極モーターです。これは1999年に開催された「青少年のための科学の祭典 全国大会」で披露されたもので、 その後、多数のサイトで紹介をされています。「くぎモーター」って名称で紹介されているところもあります。 私も実験してみたところ、不思議なくらいよく回ります。とても簡単に出来ますので是非やってみて下さい。 用意するもの ・単3アルカリ乾電池 ・5cm程度のくぎ ・ビニールコード ※1 ・ネオジム磁石 ※2 ・※1 ビニールコードの代わりに アルミホイルで作った電線でもOKです。 ・※2 ネオジム磁石はネット販売などで購入出来ますが、 左のような、ダイソーで販売の商品から 取り出すことも出来ます。 ネオジム磁石が入手出来ないときは、 フェライト磁石でもOKです。 「ネオジウム磁石 金属フック」 と明記されています。 作り方・やり方 @ くぎの頭をネオジウム磁石のN極側にくっつけます。 A くぎの尖ったところを電池のプラス極にくっつけます。 (これがくっつくことすら、ビックリです。) B ビニールコードの両側の被覆を少しずつはがし、 片側を電池のマイナス極に接触させます。 (実験中、回路が熱くなるので、セロテープで留めておけばいいと思います。) これで完成で〜す! ビニールコードのもう一方をくぎに接触させます。 (下の映像は、回る様子が わかるように紙ひこうきを飛ばしています。) 飛行機に乗っていたら目が回るくらいに回っています。 今回上で紹介をした方法以外に、サイトによって色んな方法が紹介されています。 @ネオジム磁石を使用し、磁石のふちにコードを接触させる。 Aフェライト磁石をアルミホイルで包んで、磁石のふちにコードを接触させる。 Bネオジム磁石を使用し、くぎにコードを接触させる。(今回の方法) Cフェライト磁石を使用し、くぎにコードを接触させる。 (フェライト磁石とネオジム磁石の特徴について、下の方に書いておりますので、ご参照下さい。) なぜなの考察・原理 なぜ単極モーターは回るのでしょう? @ネオジム磁石を使用し、磁石のふちにコードを接触させる。 Aフェライト磁石をアルミホイルで包んで、磁石のふちにコードを接触させる。 コードを磁石のふちに接触させる場合は 下の図のように、フレミング左手の法則で説明がつきます。 Bネオジム磁石を使用し、くぎにコードを接触させる。(今回の方法) Cフェライト磁石を使用し、くぎにコードを接触させる。 しかし、BやCのように、コードをくぎに接触させたときは、これでは説明がつきません。 くぎに作用するローレンツ力を考えてみます。 ローレンツ力は、磁界の中で電荷が動くときに働く力です。 電荷は電子が帯びている電気やその量で、金属中では負の電荷をもつ電子が移動して電流が流れます. ローレンツ力は F=q×v×B(qは電荷、vは電荷の移動速度、Bは磁束密度)です。 フレミング左手の法則は、磁界の向き、電流の向き、力の向きを左手で表現しますね。 向きを考えるのにはいいのですが、力の大きさを考えるときにはローレンツ力になります。 今回はくぎの表面を移動する電子に着目し、ローレンツ力で考えてみます。 くぎを磁石にくっつけたことにより、くぎは磁化されて、その随所から図のように磁力線が出ていきます。 くぎを移動する電子は、 下から上向きです。 電流の向きと電子の移動する向きは逆向きですね。 ビニールコードを接触させたところより上の部分(A)で電子の移動があります。 くぎを輪切りにしてみると、くぎの表面の電子全てにおいてローレンツ力が起きます。 くぎの表面全てに矢印の方向のローレンツ力が発生するので、くぎは回転をします。 このローレンツ力は、真ん中の図のAの部分の長さが長ければ長いほど、また右の図でもわかるようにくぎの直径が大きければ大きいほど、多くの電子にローレンツ力が働くので、回転する力が大きくなります。 ただ、あまりに太くて長いくぎを用意しても、電池にくっつきませんので、くっつく限りで太長いものがいいと思います。 上で示した、@とAの方法(コードを磁石のふちにくっつける場合)は、この力もあわせて起こるのでよりよく回ります。ただ、フェライト磁石をアルミホイルに包んだ場合は、どうしてもアルミホイルとコードが引っかかるので、その分遅くなります。 以上のような原理で、単極モーターが回転するのでは??と 考察をしてみましたが、いかがでしょうか? 「フェライト磁石」と「ネオジム磁石」の特徴 フェライト磁石は、以前からよく見かける黒っぽい磁石ですね。 1930年代に日本の東京工業大学の加藤与五郎と武井武によってフェライトが発明されたことがきっかけで誕生し、1950年代にオランダのフィリップス社によって工業化されたそうです。 別名、セラミック磁石(マグネット)と呼ばれ、酸化鉄を主原料にして焼き固め、その後小さく砕いてから成形し、もう一度焼き固めてから、最後に電磁石によって着磁して出来上がるそうです。 ちなみに電気抵抗が高く、ほとんど電気を通すことは出来ません。 ネオジム磁石は最近時々見かけるようになった、銀色の磁石です。 ネオジム(原子番号60 希土類元素の一つで銀白色)や鉄、ホウ素を主原料とし、永久磁石のうちでは最も強力とされています。 そう言えば、希土類磁石って書いて売ってるのを見かけたことがありますが、これはネオジムが希土類元素だからなんですね。1984年に日本の住友特殊金属(現在NEOMAX)の佐川眞人さんによって発明されたそうです。 作り方は、フェライト磁石と同じように原料を焼き固め、粉砕、成形、さらに焼結して、さびない様にニッケルでメッキをしてから着磁をするそうです。 強さにもいろいろあるようですが、フェライト磁石よりもかなり強力で、私も磁石をくっつけたり離したりして遊んでるときに何度も怪我をしてしまいました。 いったん、皮膚を挟んでしまうと、離したくても離れないほど強力です。ひっぱって、引きちぎるしかない・・・あ〜想像しないで! 弱点は高温に弱く、キュリー温度が310度くらいです。 (フェライト磁石は約460度) ニッケルでメッキしているので、表面は電気を通すことが出来ます。 「智恵の楽しい実験教室」 「智恵の楽しい実験教室 各号の紹介」 「おもしろ実験と自由研究」 「色の3原色と光の3原色」 光の3原色(加色混合)と色の3原色(減色混合)の違いをシュミレーションしながら計算方法まで解説しています。 「プラコプターを飛ばそう!」 簡単に出来て、子供たちも飛ばすことに夢中になる実験です。 「行ったり来たり」 ゴムの弾力エネルギーを運動エネルギーに変換。振り子も位置エネルギーを運動エネルギーへ。何だか似てますね。 「フランクリンモーター改良版」 静電気で回る、フランクリンモーター。送電線の絶縁効果を高めたので、よくまわります。 「踊るセメダイン」 表面張力に注目し、わかりやすく解説をしています。 「ファラデーの電磁回転」 世界初の電磁力で動くモーターの作り方と原理、ファラデーの功績を紹介。 「ファラデーの電磁誘導」 1831年にファラデーが発明した電磁誘導の説明と実験を紹介。 「電磁調理器を使ってUFOを飛ばそう!」 電磁誘導を利用して加熱する仕組みの電磁調理器を使って、アルミホイルを浮かせます。 「ピカピカモーター」 1.5vの乾電池1個では点灯しないはずの発光ダイオードが電池1個でクルクル回転しながら点灯します。 「モーター発電&逆起電力」 モーターは発電機と同じ構造をしていること、モーター回転しているときには逆起電力が発生する仕組みがわかります。ヘンリーの功績も紹介。 「単極モーター」 「単極モーター」は電池、くぎ、磁石、導線があれば、簡単に出来ておもしろいほど回ります。回る原理はくぎからの漏れ磁束が起因してると考えます。フェライト磁石とネオジム磁石の特徴も解説。 「ミニ掃除機」 ミニ掃除機は簡単な工作で作れます。応用版として自動掃除機にも挑戦! 「イライラ棒」 「イライラ棒」は回路を2回路にしたことで、電極棒がコースから離れてもライトが点灯し続けます。 「電気ブランコ」 「電気ブランコ」はフレミング左手の法則を利用してゆらゆら揺れます。スイッチを工夫したことで電池が持続する限り揺れ続けます。 「イライラ棒」 「イライラ棒2」はリレーを使って自己保持回路を作ることで、電極棒がコースから離れてもブザーが鳴り続けます。最も簡単な自己保持回路の説明を動画でわかりやすく解説しています。 「風船紙コプター」 「風船紙コプター」は風船から出る空気の圧力を利用して、回転しながら上昇をします。 「温風かざぐるま」 「温風かざぐるま」は対流を利用してクルクル回ります。 「くるくる糸」 「くるくる糸」はベルヌーイの定理(流速の速いところでは気圧が下がること)を利用して糸がクルクル回ります。 「アイスキャンデー」 「アイスキャンデー」は氷と塩を使ってマイナス20℃の状態を作り、ジュースを凍らせます。凝固点降下の説明もあります。 「不思議なペットボトル」 「不思議なペットボトル」は水を少し入れただけでどんどんお水が出てきます。大気圧と水圧に注目して考察してみました。 「ファラデーの電磁回転 左側の装置」 「ファラデーの電磁回転 左側の装置」1821年にファラデーが作った世界初のモーターの実験装置の左側の装置の回転方向を検証します。 「電気分解と燃料電池」 「電気分解と燃料電池」は水に食塩を入れて電気分解を行い、その後電気分解で発生した気体(水素と塩素)を使ってモーターを回したり発光ダイオードを点灯させます。 「ガウス加速器」 「ガウス加速器」は磁界に置かれた鋼球(パチンコ玉)がポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)を持ち、それを運動エネルギーに変換しながら速度を上昇させていきます。 「くるくるマグネット」 「くるくるマグネット」は磁石2個の間にCDをはさみ、下側の磁石を斜めにした状態で移動させると、上の磁石がクルクル回転します。上の磁石にマスコットを乗せて簡単なおもちゃを工作します。 「コヒーラ」 「コヒーラ」は圧電素子を押して高電圧による火花放電で電磁波を発生させ、その電磁波でアルミホイルの酸化皮膜を破り、モーターを通電状態にします。 |