アイスキャンデー作りに挑戦してみましょう! ジュースを凍らせただけのものですが、冷凍庫を使わずに氷と塩を使って凍らせます。大正時代に看護婦さんが氷と塩を使って砂糖水を凍らせたアイスキャンデーを作り、患者さんに食べさせてあげたそうです。昔の人の知恵に感心させられますね。 用意するもの ・氷  ・氷を入れるボウル ・塩 ※1 ・ジュース  ・ナイロン袋 ・わりばし ・輪ゴム ・温度計もあればいいですね。 作り方、やり方 @ ボウル約1杯の氷に対して、その重さの35%くらいの重さの   塩を準備しておきます。右の写真は氷1200g 塩 約400gです。   これは飽和食塩水となるくらいの割合です。   ただ実験中に攪拌をしないので、氷が融けてしまったとき、   塩は水に完全に溶けずに、下の方にたくさん残ってしまいま   すが、これくらいの割合を入れないと、            マイナス20度くらいまで下がりません。 A ジュース約50ccずつをナイロン袋に入れて、   わりばしも入れて、輪ゴムでとめます。   もしあれば色んなジュースで試してみましょう! B まず塩を入れる前の温度を測ってみましょう。   約0℃ですね。測らなくっても知ってる〜!   なんて言われそうですが・・・ C 氷の量を半分くらいにして、塩も半分くらいふりかけます。   そこにAで作ったものを少し氷に埋めるような感じで置きます。 D 残りの氷を全部入れて、塩も全部ふりかけます。 暫くして、この温度を測ってみると、 マイナス20℃近くまで下がっています。 約1時間後で〜す E 約1時間経つと、氷は多少融けた状態です。ボウルの周りには霜がついています。   中に入れておいたジュースの凍り具合は写真のような感じで、まだ完璧に凍っていません。 約1時間半後で〜す F 約1時間半経つと、氷もかなり融けてきました。   この融けた水(塩水)を取り出して温度を測ってみましょう。 なんと液体なのに、マイナス10℃くらいです。 ジュースの方は 中まで完全に凍っていて、これで完成で〜す! なぜなの考察、原理 なぜ、氷に塩をふりかけたらジュースが凍ったのでしょう? 当然のことながら、塩をかけない氷の中ではジュースは凍りません。 上の写真のBのように、塩をかけない氷はずっと約0℃を保ったまま徐々に解けていきます。 また、Fのように、塩水の場合はマイナス10℃の状態でも液体の状態です。                  (飽和食塩水ならマイナス21℃くらいまで凍りません。) 水と塩水では凍る温度が違います。 凍る温度を凝固点といい、塩水のように凝固点が下がることを凝固点降下と言います。 ジュースが凍った理由について2つのステップに分けて考えてみます。 @ 氷に塩をかけると氷が早く融ける。 A 氷が早く融けると周りの熱をたくさん奪うので周りの温度が下がる。 @ なぜ 氷に塩をかけると氷が早く融けるののでしょう? 氷は水の分子から熱(エネルギー)を奪われたもので、分子同士がくっついて並んでいます。 冷凍庫で氷を作るときは電気を使って作るので、エネルギーを与えてるようにも思えますが、 氷自身は水より温度が下がっているのですから、エネルギーは奪われた状態です。 氷はどんな物質が混ざっても、早く融ける性質があります。 これは、分子がくっついた状態を 混ざった物質が早く切ろうとするからです。 逆に水に水以外の物質を混ぜておくと、分子同士がくっつきにくくなるので凍りにくくなります。 この融けやすさや凍りにくさは、混ぜる物質の種類によるのではなく、モル濃度によります。 例えば、塩は 58.5gで1mol、砂糖は342gで1molです。 これで考えるとざっと5倍くらいの砂糖を使えば塩と同じように氷を融かす力があるようです。 しかし、塩(塩化ナトリウム)の場合は水に溶けると電離して、Na+ と Cl- に分かれます。 塩の状態では1molですが、電離することで2molになります。 このため、NaとClの粒子が、氷の分子の隙間に入っていき氷を融かす力はさらに倍増するのです。 雪国でよく使われる融雪材としておなじみの塩化カルシウムの場合は  CaCl2 → Ca2+ + 2Cl- というように               3molになるので、塩よりもさらに氷を早く融かすことが出来ます。 A なぜ 氷が早く融けると周りの熱をたくさん奪って周りの温度が下がるのでしょう? 氷を早く融かそうとすると普通はお湯をかけますよね。 これはお湯の持つ熱エネルギーを氷に与えて氷の分子結合を早く切るためですね。 今回の場合、お湯を使わず、塩を使って氷の分子結合を早く切り、氷を早く融かしました。 分子結合を切るためにはエネルギーが要ります。          このエネルギーはどこから与えられたのでしょう? ・・・と考えると 周囲の塩水から与えられたために、その塩水の温度が下がったということですね。 そして周囲の塩水がマイナス20℃くらいまで下がると、        フリーザーに入れているのと同じくらいの温度になるので、ジュースは凍ります。 今回の塩水の場合はマイナス20℃くらいまで下がりましたが、 @のところで書いた塩化カルシウムの場合は、塩より氷を早く融かすので、なんとマイナス50℃ くらいまで下がるそうです。逆に考えるとマイナス50℃くらいまで凍らないのですね。 また砂糖の場合も実験してみたところ、マイナス5℃くらいまで下がりました。ジュースを凍らすには難しいかも知れませんが、 砂糖を使っても凝固点降下が起きているのがわかりますね。 「智恵の楽しい実験教室」 「智恵の楽しい実験教室 各号の紹介」 「おもしろ実験と自由研究」 「色の3原色と光の3原色」    光の3原色(加色混合)と色の3原色(減色混合)の違いをシュミレーションしながら計算方法まで解説しています。 「プラコプターを飛ばそう!」    簡単に出来て、子供たちも飛ばすことに夢中になる実験です。 「行ったり来たり」    ゴムの弾力エネルギーを運動エネルギーに変換。振り子も位置エネルギーを運動エネルギーへ。何だか似てますね。 「フランクリンモーター改良版」    静電気で回る、フランクリンモーター。送電線の絶縁効果を高めたので、よくまわります。 「踊るセメダイン」    表面張力に注目し、わかりやすく解説をしています。 「ファラデーの電磁回転」    世界初の電磁力で動くモーターの作り方と原理、ファラデーの功績を紹介。 「ファラデーの電磁誘導」    1831年にファラデーが発明した電磁誘導の説明と実験を紹介。 「電磁調理器を使ってUFOを飛ばそう!」    電磁誘導を利用して加熱する仕組みの電磁調理器を使って、アルミホイルを浮かせます。 「ピカピカモーター」    1.5vの乾電池1個では点灯しないはずの発光ダイオードが電池1個でクルクル回転しながら点灯します。 「モーター発電&逆起電力」    モーターは発電機と同じ構造をしていること、モーター回転しているときには逆起電力が発生する仕組みがわかります。ヘンリーの功績も紹介。 「単極モーター」    「単極モーター」は電池、くぎ、磁石、導線があれば、簡単に出来ておもしろいほど回ります。回る原理はくぎからの漏れ磁束が起因してると考えます。フェライト磁石とネオジム磁石の特徴も解説。 「ミニ掃除機」    ミニ掃除機は簡単な工作で作れます。応用版として自動掃除機にも挑戦! 「イライラ棒」    「イライラ棒」は回路を2回路にしたことで、電極棒がコースから離れてもライトが点灯し続けます。 「電気ブランコ」    「電気ブランコ」はフレミング左手の法則を利用してゆらゆら揺れます。スイッチを工夫したことで電池が持続する限り揺れ続けます。 「イライラ棒」    「イライラ棒2」はリレーを使って自己保持回路を作ることで、電極棒がコースから離れてもブザーが鳴り続けます。最も簡単な自己保持回路の説明を動画でわかりやすく解説しています。 「風船紙コプター」    「風船紙コプター」は風船から出る空気の圧力を利用して、回転しながら上昇をします。 「温風かざぐるま」    「温風かざぐるま」は対流を利用してクルクル回ります。 「くるくる糸」    「くるくる糸」はベルヌーイの定理(流速の速いところでは気圧が下がること)を利用して糸がクルクル回ります。 「アイスキャンデー」    「アイスキャンデー」は氷と塩を使ってマイナス20℃の状態を作り、ジュースを凍らせます。凝固点降下の説明もあります。 「不思議なペットボトル」    「不思議なペットボトル」は水を少し入れただけでどんどんお水が出てきます。大気圧と水圧に注目して考察してみました。 「ファラデーの電磁回転 左側の装置」    「ファラデーの電磁回転 左側の装置」1821年にファラデーが作った世界初のモーターの実験装置の左側の装置の回転方向を検証します。 「電気分解と燃料電池」    「電気分解と燃料電池」は水に食塩を入れて電気分解を行い、その後電気分解で発生した気体(水素と塩素)を使ってモーターを回したり発光ダイオードを点灯させます。 「ガウス加速器」    「ガウス加速器」は磁界に置かれた鋼球(パチンコ玉)がポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)を持ち、それを運動エネルギーに変換しながら速度を上昇させていきます。 「くるくるマグネット」    「くるくるマグネット」は磁石2個の間にCDをはさみ、下側の磁石を斜めにした状態で移動させると、上の磁石がクルクル回転します。上の磁石にマスコットを乗せて簡単なおもちゃを工作します。 「コヒーラ」    「コヒーラ」は圧電素子を押して高電圧による火花放電で電磁波を発生させ、その電磁波でアルミホイルの酸化皮膜を破り、モーターを通電状態にします。