先日、ある大学の教授からメールを頂きました。 メールには、「ファラデーの電磁回転」のビデオがなかなか良く出来ているので、          授業で使用させて頂きたい。という、とても嬉しい内容が書かれておりました。 そして最後に「左側の装置の回転は、反対ではないか?」とのご意見が・・・    実際、「ファラデーの電磁回転」は右側の装置は実験をして、HPに掲載しましたが、               左側の装置については実験せず、推測で回転方向を書いておりました。 ファラデーが作ったモーターは      左の図のような仕組みでした。 @ 水銀が入った容器に電極を固定し、            棒磁石が動くもの。 A 水銀が入った容器に棒磁石を固定し、             電極が動くもの。 @とAに同じ向きの電流を流すと、         同じ向きに回転をします。 (例えば磁石のN極を上にして、電流が上から  下に流れるとすると、上から見た場合どちら  も時計回りに回転します。) 今は修正をして上のように、「同じ向きに回転」としておりますが、           最初は「反対向きに回転」します。としておりました。 今回は、左側の装置 @ の場合も 電流を上から下へ流すと、           時計回りの方向に回転することを確認する実験を行ってみましょう! 用意するもの ・ネオジム棒磁石(※1) ・銅パイプ(※2) ・銅製針金(直径1.2o) ・クリアーフォルダー ・単3アルカリ乾電池2個 ・電池ケース・ビニールコード ・絶縁キャップ ・水と水を入れる容器 ・発砲スチロール ※1 ネオジム棒磁石はネットで購入しました。   http://www.neomag.jp/neoexpress/   ここのお店で販売されている   ネオジム磁石の円柱形(Φ1.6x19oとΦ1.5x9o)です。   購入後、N,S極がわかるようにN極を赤くしています。 ※2 銅パイプは直径3oのもの。兵庫県姫路市広畑区の   ホームセンタームサシで購入しました。 作り方、やり方 @ クリアーフォルダーを直径3pくらいの円形に切り、   一つ穴パンチで中心に穴を開けます。 A クリアーフォルダーの一部を斜めに折り、   長い棒磁石と短い棒磁石をくっつけます。   磁石が斜めになるようにしておきます。     (上がN極になるようにしておきましょう。) B このままでは、水に浮かべたときに沈没してしまうので、   折り曲げたところの一部にスチロール材を貼っておきます。  (ここで使用しているものは納豆容器のふたの部分です。) A、Bのところで、クリアーフォルダーを折り曲げて、磁石を斜めにしました。 (ファラデーの実験装置が斜めなので) しかし、真っ直ぐに立てたままでも実験できます。 真っ直ぐに立てた場合は、スチロール材がなくても沈没しないので、やりやすいかも知れません。 C 銅パイプを15pくらいの長さに切り、  絶縁キャップなどを使ってビニールコードを固定します。 D Cのビニールコードを電池のプラス側に接続します。 E 容器には銅パイプを立てる工夫をします。   ここでは、銅製の針金を曲げて器にセットし、   パイプの穴に針金を差込んでパイプを立てようとしています。   固定する方法は、重石などでも構いません。 (鉄製の物は磁石が反応するので避けた方がいいと思います。)   うまく固定出来ないときは、片手で持っても出来ます。 F 容器に水を入れ、   銅パイプにBで作ったものを通し、水に浮かべます。 これで完成で〜す! それではやってみましょう。 マイナス極からのビニールコードを銅パイプに接触させます。 なぜなの考察、原理 上で行った実験の 電流と磁石の位置関係は 図@のようになります。 この場合は時計方向に回転をしましたね。 それでは、図Aのような 位置関係にすると、 どちらに回転するでしょう? 図Aの場合はなんと、反時計方向に回転するのです!! 今度は、銅パイプの下の方にマイナス極からのビニールコードを固定し プラス極からのビニールコードを銅パイプに接触させます。 なぜ、電流と磁石の位置を変えると、回転方向が逆になったのでしょうか?          磁力線を書いて考えてみましょう! 図@に磁力線を記入したものを見ると、 電流と磁力線が交差しているのは、 磁力線が左下に向いてるところがほとんどです。 磁力線をx成分とy成分に分けて考えます。 電磁力の発生に関しては、 電流と直交しているx成分が影響をします。 電磁力は、磁石ではなく銅パイプに発生しす。 その電磁力の向きはフレミング左手の法則により、銅パイプを奥の方へ移動させる向きです。 (電流が下向き、磁力線のx成分が左向きなので              電磁力は奥の方向) しかし、銅パイプは固定されていて動くことが 出来ないので、その反作用により     磁石の方が手前の方へ移動します。 この電磁力が連続的に発生するため、        磁石は時計方向に回転をします。 図Aの場合は、電流と磁力線が交差するのは、 下の方のS極に近いところがほとんどです。 上の図@の場合と同様に考えると、 磁力線のx成分が右向きになるので、 銅パイプに発生する電磁力は、手前の方向です。 (電流が下向き、磁力線のx成分が右向きなので             電磁力は手前の方向) @と同様、銅パイプは固定されているため、 その反作用により、磁石が奥の方へ移動。 この現象が連続的に起きるため、        磁石は反時計方向に回転します。 ではでは、改めてファラデーが行った装置を見てみましょう! 右の絵が、ファラデーがそのとき使った装置だそうです。 電極の間には水銀が満たされているので、電流が流れます。 磁石の下側の部分は、下の電極の真上にあります。 先ほどと同じように磁力線を書いてみましょう。 この絵には、+極、−極、N極、S極が書いてないので よくわからないのですが、 先ほどと同じように、電極の上が+極、磁石の上がN極と仮定して考えてみます。 電流と磁力線が交差しているのは、           上の方のN極近くのところです。 このとき電流と直交する、磁力線のx成分は右向きです。 電流が下向き、磁力線が右向きなので、   電極は手前に移動しようとする電磁力が発生します。 しかし、電極は固定されているので、その反作用で磁石 は奥の方向へ移動。この現象が連続的に発生して 磁石は時計方向に回転する。  ・・・と考察してみましたが、いかがでしょうか? 「智恵の楽しい実験教室」 「智恵の楽しい実験教室 各号の紹介」 「おもしろ実験と自由研究」 「色の3原色と光の3原色」    光の3原色(加色混合)と色の3原色(減色混合)の違いをシュミレーションしながら計算方法まで解説しています。 「プラコプターを飛ばそう!」    簡単に出来て、子供たちも飛ばすことに夢中になる実験です。 「行ったり来たり」    ゴムの弾力エネルギーを運動エネルギーに変換。振り子も位置エネルギーを運動エネルギーへ。何だか似てますね。 「フランクリンモーター改良版」    静電気で回る、フランクリンモーター。送電線の絶縁効果を高めたので、よくまわります。 「踊るセメダイン」    表面張力に注目し、わかりやすく解説をしています。 「ファラデーの電磁回転」    世界初の電磁力で動くモーターの作り方と原理、ファラデーの功績を紹介。 「ファラデーの電磁誘導」    1831年にファラデーが発明した電磁誘導の説明と実験を紹介。 「電磁調理器を使ってUFOを飛ばそう!」    電磁誘導を利用して加熱する仕組みの電磁調理器を使って、アルミホイルを浮かせます。 「ピカピカモーター」    1.5vの乾電池1個では点灯しないはずの発光ダイオードが電池1個でクルクル回転しながら点灯します。 「モーター発電&逆起電力」    モーターは発電機と同じ構造をしていること、モーター回転しているときには逆起電力が発生する仕組みがわかります。ヘンリーの功績も紹介。 「単極モーター」    「単極モーター」は電池、くぎ、磁石、導線があれば、簡単に出来ておもしろいほど回ります。回る原理はくぎからの漏れ磁束が起因してると考えます。フェライト磁石とネオジム磁石の特徴も解説。 「ミニ掃除機」    ミニ掃除機は簡単な工作で作れます。応用版として自動掃除機にも挑戦! 「イライラ棒」    「イライラ棒」は回路を2回路にしたことで、電極棒がコースから離れてもライトが点灯し続けます。 「電気ブランコ」    「電気ブランコ」はフレミング左手の法則を利用してゆらゆら揺れます。スイッチを工夫したことで電池が持続する限り揺れ続けます。 「イライラ棒」    「イライラ棒2」はリレーを使って自己保持回路を作ることで、電極棒がコースから離れてもブザーが鳴り続けます。最も簡単な自己保持回路の説明を動画でわかりやすく解説しています。 「風船紙コプター」    「風船紙コプター」は風船から出る空気の圧力を利用して、回転しながら上昇をします。 「温風かざぐるま」    「温風かざぐるま」は対流を利用してクルクル回ります。 「くるくる糸」    「くるくる糸」はベルヌーイの定理(流速の速いところでは気圧が下がること)を利用して糸がクルクル回ります。 「アイスキャンデー」    「アイスキャンデー」は氷と塩を使ってマイナス20℃の状態を作り、ジュースを凍らせます。凝固点降下の説明もあります。 「不思議なペットボトル」    「不思議なペットボトル」は水を少し入れただけでどんどんお水が出てきます。大気圧と水圧に注目して考察してみました。 「ファラデーの電磁回転 左側の装置」    「ファラデーの電磁回転 左側の装置」1821年にファラデーが作った世界初のモーターの実験装置の左側の装置の回転方向を検証します。 「電気分解と燃料電池」    「電気分解と燃料電池」は水に食塩を入れて電気分解を行い、その後電気分解で発生した気体(水素と塩素)を使ってモーターを回したり発光ダイオードを点灯させます。 「ガウス加速器」    「ガウス加速器」は磁界に置かれた鋼球(パチンコ玉)がポテンシャルエネルギー(位置エネルギー)を持ち、それを運動エネルギーに変換しながら速度を上昇させていきます。 「くるくるマグネット」    「くるくるマグネット」は磁石2個の間にCDをはさみ、下側の磁石を斜めにした状態で移動させると、上の磁石がクルクル回転します。上の磁石にマスコットを乗せて簡単なおもちゃを工作します。 「コヒーラ」    「コヒーラ」は圧電素子を押して高電圧による火花放電で電磁波を発生させ、その電磁波でアルミホイルの酸化皮膜を破り、モーターを通電状態にします。